コンサルティングからシステム構築・運用までを通じて、顧客のビジネス変革や社会課題の解決を顧客とともに実現している、株式会社NTTデータ。
2024年、同社の全社横断組織であるテクノロジーセグメントは限られたリソースで「採用難易度の高いIT人財をどう確保していくか」という課題に直面していました。そこで同年11月から、LeINの採用支援を2つのポストで試験的に導入。難関ポストの採用支援に貢献し、その後、支援対象範囲を大きく広げています。
成果につながった取り組みから、採用プロセスや組織に生まれた変化まで、同社テクノロジー事業推進部人事総務統括部 人事担当 課長の于 坤様と 課長代理の葉山 舞子様にお話をうかがいました。
RPO導入前の課題:
- 組織再編に伴う人事リソース不足と、細やかなフォロー体制の限界
- 技術・ソフト面双方を求める難関IT人財の母集団形成
- 新設組織における経験者採用市場での認知度不足
主な成果:
- 年間17名の採用決定(LeIN関与分)
- 1年以上未充足だった最難関ポジションでの採用成功
- 計70前後のポストへの支援拡大。
経験者採用の難易度が高まるなか、RPO導入を検討した背景と課題
──まずは2024年、LeINが参画する前の採用がどのような状況だったか教えてください。

于:2024年度はテクノロジーセグメントで約80名の採用目標を掲げていましたが、職種やグレード、領域別に、強化したい人財の確保が市場的にも大変厳しい状況でした。
葉山:特にインフラエンジニア領域では、技術スキルとソフトスキルの「両取り」を求めていたため、採用フローが重厚になり、母集団形成が非常に難航していました。さらに当部署は2022年に立ち上がったばかりの新設組織であったため、経験者採用市場における認知度不足も課題となっていました。
──当時、社内ではどのような体制をとられていたのでしょうか。
葉山:この年、それまで各事業部に分散していた採用実務を含む機能が、すべて私たちの部に集約されることになったんです。2024年度はまさに「リソースにいちばん課題があった」時期でした。集約されたとはいえ十分な人手が確保できたわけではなく、人事側ですべてのポジションに細やかなフォローまで手が回りきらないほど、余裕のない状態でした。
──そこで外部支援を検討されたと。
于:はい、変化が速い採用市場において、他社に対する優位性をどう打ち出していくかを考えると、外部パートナーの導入が有効だと判断しました。
葉山:「このままでは事業成長に直結する優先領域の人財確保が立ち行かなくなる」という危機感から、パートナーとなる採用支援企業を探し始めました 。
──当時、LeINの他にも採用支援企業(RPO)は検討されていたのでしょうか。その中で、最終的にLeINを選んだ理由は何でしたか。
葉山:はい、数社が候補にあがりました。LeINは当時、テスト的に使っていたLinkedInで、IT人財の採用に知見がある企業だと知りました。専門的な知見に加え、当社のような規模の企業への支援実績をすでにお持ちだったので、「組織に入り込んで、柔軟に対応してもらえるのでは」と期待して、最終的にお願いすることにしました。
2つのポストから実験的にスタート後、1年以上採用できなかった難関ポストが充足
──では、参画初年度の2024年度は、どのポストから支援を始めたのでしょうか。
葉山:まずはプライベートクラウドエンジニアとサービスデザイナーの2ポストから実験的に始め、その後セキュリティエンジニアにも広げました。要件を決める際、まずポストに関する「3C分析」から始められたのがとても印象的でした。他社との差別化や候補者の方が返信しやすい文面など、自社だけでは気づきにくかった視点が得られたのは大きかったですね。
于:課題を抽出する段階から一緒にプロセスを組み立てていくコンサルティングの役割も求めていて、実際にさまざまな提案をしてくださいました。従来はエージェント経由の採用が中心でしたが、LinkedInをはじめとする、既存とは異なる新たな採用チャネルの立ち上げも牽引していただきました。
──では、導入された翌年である2025年度の採用実績を教えてください。
葉山:2025年度の全体の採用実績としては約90名で、そのうちLeINによる直接・間接的な関与により、決定まで至ったのが17名です。エンジニア、コンサル職など目標に置いていた大半のポストで、1〜2名が順調に達成できました。先ほど述べたインフラエンジニアのポストも、LeINのスカウト経由で2名の内定承諾につながりました。
──ほかに、特にうまくいった事例はありましたか。
葉山:1年以上採用できていなかった難関ポストがありました。厳しい要件でずっと苦戦していたのですが、粘り強い伴走支援の結果、最終的に採用できたんです。ポストオーナーからも大変感謝され、確かな手応えを感じた事例でした。
RPOの活用で「点から面へ」:個別ポストから組織全体の採用プロセス改革へ
──26年度からは、LeINの担当範囲や役割はどのように変わっていきましたか。
葉山:2026年度からは、「点から面へ」支援が変化しています。今は複数事業部、計70前後のポストに対して、優先度を相談しながら進める形になっています。課長代理以上のリーダー層採用では、書類選考前の段階から「この優秀な候補者をどうアトラクトするか」を一緒に検討しています。最終局面では、「誰から、どのようなメッセージを、どの媒体で伝えるか」の設計まで、エージェントと連携しながら担っていただいています。

──アトラクト面だけでなく、採用プロセス全体においてはどのような連携をされていますか。
葉山:私たちは「データドリブンな採用活動」を基本としており、組織全体および各ポストの進捗データを可視化しています。LeINにも数値から実態・課題を整理しつつ、時には面接官や入社者へのヒアリングも通じて、ファクトベースで私たちやポストオーナーとコミュニケーションをとっていただいています。
──LeINの参画によって、採用成果そのもの以外に、どのような波及効果がありましたか?
葉山:当初の課題だった「経験者採用市場での認知度向上」に加えて、「エージェントとの強固なリレーション構築」です。LeINが各社とのハブとなって関係性を整理し、コミュニケーションを強化したことが、応募数の増加にもつながっているのではと見ています。
于:もう一つ、組織面でも影響がありました。私たちは「なぜこの施策をやるのか」をロジックで合意形成する文化を大切にしています。その背景や理由をドキュメントで丁寧に言語化し、現場との調整にも入り込んでくれました。メンバーから「こんなことまでやってくれるんだ」という声が上がるほどで、この信頼の積み重ねが採用活動を内側から支えています。
事業成長を支え「ともに内省できる」パートナーとして、LeINに今後期待すること
──採用活動や人財戦略について、今後の展望をお聞かせください。
葉山:2026年度は100名前後の採用目標を掲げており、特に事業成長の軸となる「AI」「コンサル」「インフラ」の3つの領域で、即戦力人財の採用に注力しています。この層は1人、2人の採用がビジネスの可能性を大きく広げるため、社内育成や人財還流と並行して外部からの獲得を強力に推進しているところです。
──その重点領域において、LeINにはどのような支援を期待されていますか。
葉山:現在もまさにこの3領域を中心に支援いただいており、私たちの期待に対して120%で応えていただき、大変満足しています。その上で、継続的な課題でもあるのが「採用プロセスの可視化と最適化」です。ペルソナ像の整理や、候補者様に対する最適な窓口づくり、選考プロセスの見直しなど、まだまだ改善の伸び代があると感じています。これまでのやり方に捉われず、LeINのお力も借りながら採用プロセス自体をアップデートしていきたいですね。
于:まさにそうですね。当社従来のやり方が必ずしも正解だとは思っていません。だからこそLeINには、社外のフラットな視点や客観的なデータをもとに「もっとこうあるべきではないか」というプロセス改革の提案まで、今後も遠慮なく踏み込んでいただきたいと思っています。
──最後に、採用活動のパートナーとして、LeINをどのような企業におすすめできますか。

于:当社のような大きな組織でさまざまな調整や合意形成が必要な企業から、スピード感が求められる企業まで、幅広く対応していただけると思います。
葉山:単に画一的なオペレーションだけを依頼したいというよりは、課題がまだ「ふわっとしている段階」から相談して進めていきたい企業にこそおすすめしたいですね。様々なステークホルダーと合意形成を図りながら新しい取り組みを伴走してくださいますし、客観的なフィードバックを通じて「自社を内省し、組織やプロセスを変えていきたい」というフェーズにおいて、LeINは非常に心強いパートナーになってくれるはずです。


