【協和キリン】ダイレクトリクルーティング事例:グローバル展開を支える専門人材の獲得と、現場を巻き込む採用組織の変革
協和キリン株式会社 様
製薬業3,000名以上
採用代行

人事総務部EXデザインユニットTAグループの原川和之様

グローバルスペシャリティファーマとして事業展開を加速させる協和キリン株式会社。同社は数年前、生産体制強化に伴うバイオ専門人材の獲得や地方拠点の採用に課題を抱えていました。自社運用や従来の外部委託に限界を感じる中、採用支援サービス(RPO)としてLeINを導入。単なる代行にとどまらない伴走支援により、ダイレクトリクルーティング経由の採用シェアを20%まで引き上げることに成功しました。本インタビューでは、同社人事総務部EXデザインユニットTAグループの原川和之様に、導入の経緯から具体的な施策、採用チームのマインド変化までを詳しくうかがいました。

RPO導入前の課題:

・顕在層だけでは母集団が不足し、転職潜在層へのアプローチが急務となっていた
・自社のノウハウ不足や、従来のRPOの機械的なスカウト代行で採用成果が出なかった
・地方工場勤務となる希少性の高いバイオ領域の専門人材の獲得競争に苦戦していた

主な成果:

・ダイレクトリクルーティング経由の採用シェアが9.3%から20%へと大幅に向上
・現場の生きた情報をスカウト文面に反映し、地方勤務への心理的ハードルを払拭
・人事担当者が自ら現場に踏み込む「ウェットな採用活動」へのマインドチェンジを実現

RPO導入前の課題:グローバル展開を見据えた採用強化とダイレクトリクルーティングの壁

──まずは、LeINのサービスをご導入された当時の事業戦略や、採用を強化されようとしていた背景について教えていただけますでしょうか。

原川:もう5年ほど前になりますね。当時は、グローバルスペシャリティファーマとしてグローバル展開を加速させている時期でした。特に生産本部や品質本部を中心に採用ニーズが非常に高まっており、高品質な製品を安定して製造・供給できる体制の強化が強く求められていたタイミングです。そうした事業戦略に基づき、採用活動をより一層強化していく必要がありました。

──当時の具体的な採用課題についてお聞かせください。母集団形成やノウハウ不足など、どのような点に難しさを感じていらっしゃいましたか。

原川:当時の大きな課題は、転職顕在層だけでは母集団が圧倒的に足りないということでした。「転職潜在層にも声をかけて、母集団を広げていかなければならない」という社内での共通認識がありました。

実は、ダイレクトリクルーティング自体は少し試してはいたのです。しかし、機械的に候補者を検索してメッセージを送るようなことしかできておらず、一向に成果が出ない状況が続いていました。BizReachやLinkedInなどを活用して自前でダイレクトリクルーティングを運用しようと動き出したものの、全く成果が上がらず、専門的な知識や経験、そして何より膨大な工数が必要だと痛感しました。そこで、「これはプロにお任せしよう」という判断に至りました。

──当時、特に採用が難しかったのは、どのような人材だったのでしょうか。

原川:やはり生産本部と品質本部の採用ニーズが高かったため、具体的にはバイオ医薬品の製造やQA(品質保証)、QC(品質管理)の経験を持つ中堅層の人材獲得に注力していました。ただ、バイオ人材は市場でも非常に希少性が高く、他社との獲得競争が激しい領域です。

さらに難しかったのが勤務地です。「高崎」や「三島」「宇部」などの工場・研究所拠点が勤務地となるため、都市部から離れているという理由だけで応募に繋がらないという非常に高いハードルがありました。

──自社での運用や、他の外部サービスを活用されていた際、「自分たちだけでは厳しい」と感じたポイントはどのあたりでしたか。

原川:以前、別のRPO事業者様にお願いしていた時期もありました。その際は「こういうキーワードで検索し、ヒットした人にこのスカウト文面を送ってください」と指示を出して運用してもらっていたのですが、まったくうまくいきませんでした。機械的な手法では候補者の心に響くスカウトが送れるわけもなく、半年から1年ほど続けても1人も採用が決まらない状態が続き、「これではやっている意味がない」という結論に至りました。

広範な提案力と課題解決への伴走姿勢が導入の決め手に

──そうした経緯があり、他社も含めて多様な選択肢があった中で、最終的にLeINをパートナーとして選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか。

原川:当時、何社かの企業様にお話をうかがっていました。その中でLeINを最終的に選んだ決め手は、単なるスカウト運用の代行にとどまらず、「ターゲット人材の精緻な設定」や「自社の魅力をどう訴求するかという手法」、さらには「採用選考プロセスの改善」といった部分にまで踏み込み、幅広く深く提案をしていただいたことです。

ダイレクトリクルーティングにおける豊富な知見をお持ちであることはもちろんですが、当社の抱える複雑な課題に対して、広い視野で具体的に解決の方向性を示していただけたことが非常に大きかったです。そして何より、担当してくださったLeINの方のお人柄ですね。そこが最終的な決定打になりました。

LeIN導入経緯を振り返る原川和之様

現場との強固な連携で挑む、協和キリンの採用体制構築

──導入当初、LeINはどのような業務領域から支援に入り、貴社の採用チームとはどのような役割分担で採用活動を進めていったのでしょうか。

原川:役割分担としては非常に強固な体制を築くことができました。具体的には、母集団を形成して候補者の応募を喚起する役割、つまりダイレクトリクルーティングのフロント部分をLeINにお願いしました。そして、その後の選考プロセスや最終的な採用決定までの責任を持つのが私たちの役割、という形です。

──先ほど、高崎や三島、宇部などの工場・研究所拠点での採用が難しかったというお話がありましたが、そうした地方拠点での採用において、LeINの参画後に成果が出るようになった背景にはどのような工夫があったのでしょうか。現場の方々とのやり取りも含めてお聞かせください。

原川:LeINには、単に人事を経由して情報を得るだけでなく、現場の事業部門との打ち合わせに多数同席していただきました。ターゲットやメッセージングの設計を行う上で、現場のリアルな状況を把握することが不可欠だったからです。

例えば、立地が課題だった高崎の拠点について、「実際に働いている社員はどこから通勤しているのか」といった一次情報を現場から丁寧にヒアリングしていただきました。すると、「実は現在のグループ長も上野から新幹線で通勤している」といったリアルな実態が見えてきたのです。そうした現場の「生の情報」があると、候補者に対しても非常に案内しやすくなります。「新幹線通勤も可能で、実際にグループ長も通っています」と具体的な事実を伝えることで、候補者の心理的ハードルを大きく下げることができました。

過去に三島拠点で体制が変わった際にも、その変化や候補者が抱くであろう懸念点を深く把握した上で、メッセージングに的確に反映させていくといった、非常に深いレベルでの伴走をしていただきました。

──採用活動を進める中で、貴社と現場(事業部門)との関わり方には変化がありましたか。

原川:この4〜5年で、私たちの現場との関わり方や動き方は劇的に変わりました。元々は「現場から採用の依頼が来たら対応する」という受動的なスタイルで、間にもHRBP(HRビジネスパートナー)を挟んで情報を得るような形をとっていました。

しかし、それでは採用成功には結びつかないという危機感があり、後半にかけては私たち人事採用担当自身が現場に直接踏み込み、自らウェットに関わってリアルな情報を獲りに行くスタイルへと変わっていきました。

それに合わせてLeINの現場との関わり方も少しずつアップデートしていただいています。当初から、専門家としての知見を持つLeINに現場のミーティングへどんどん同席していただいていました。第三者のプロフェッショナルであるLeINが同席してくれることで、現場の部門の方も「専門家が来てくれた」と受け入れてくれやすく、私たちが直接言いづらい「採用市場の厳しさ」や「その要件では採用が難しい」といった客観的な事実を伝えてもらう役割も担っていただきました。そのおかげで現場のリアルな情報を引き出しやすくなりました。

直近1年ほどは、LeINに同じような役割を継続していただきつつ、自分たち自身もこれまで培ったノウハウを活かして、上流から現場にウェットに関わっていく体制へとさらにアップデートしてきています。

採用成果を語る原川和之様

採用比率20%達成と、採用チームにもたらされた意識変革

──LeINの支援によるポジティブな変化や、数字としての採用成果についてお聞かせください。2022年時点ではダイレクト経由の採用数は年間8名(シェア9.3%)でしたが、2024年にはダイレクト採用比率が20%にまで向上しています。

原川:1〜2年という短期間で採用シェアを5〜10%も伸ばすというのは、人事の肌感覚として非常に大変なことです。それを実現できたのは、本当にありがたい結果だと思っています。

──そうした目に見える成果以外に、LeINとの取り組みを通じて社内にもたらされた変化はありましたか。

原川:数字の成果はもちろんですが、LeINとのお付き合いの中で、私たち人事採用担当の「もっと現場のハイアリングマネージャーと密に連携し、採用のパートナーになるべきだ」というマインドチェンジのきっかけを作っていただいたと強く感じています。

求人は常に変化するものであり、その変化の瞬間をキャッチして求人票やメッセージに反映させることが重要です。当社の採用担当にしかできない役割、つまり「現場のハイアリングマネージャーと密に連携して、自ら深い情報を獲りに行くこと」の重要性を、LeINの姿勢から再認識させてもらいました。

さらなるグローバル化に向けて。採用を共に牽引するパートナーとしての期待

──今後の採用展望についておうかがいします。どのような人材や領域の採用をさらに強化していきたいとお考えでしょうか。

原川:当社は現在、急激にグローバル化が進んでおり、売上高の海外比率も以前の5割から、現在は約7割を占めるまでに成長しています。そのため、グローバルで活躍できる人材のニーズは引き続き非常に高い状態です。

また、当社のコアであるバイオ、創薬といった高度な専門性を持つ人材の獲得も、事業成長のためにさらに強化していく必要があります。

──今後、LeINにはどのような役割を期待されていますか。

原川:今までは、悪く言えば外部への「お任せ」になってしまっていた部分も少なからずありましたが、それでは私たち自身の成長に繋がりません。これからは、自分たち採用チームもスキルを磨き成長しながら、LeINのような信頼できるパートナーと強力なタッグを組み、採用を成功に導く方向に進んでいます。

LeINには、社外の最新トレンドや他社の成功事例、そして元エージェントというプロフェッショナルな目線からの貴重な情報を今後も提供していただき、当社の成長を根底から支えるパートナーとして伴走していただけることを期待しています。現在も毎週火曜日の中途採用ミーティングに直接参加していただき、他社の動向や最適な採用手法についてフラットに議論できる関係性を築けており、非常に心強い存在です。

──最後に、実際にLeINのサービスを活用された立場から、どのような企業にLeINのRPOサービスをおすすめしたいと感じますか。

原川:単に言われた通りのオペレーションだけを代行してほしいという企業よりは、「急激に採用数を増やさなければならない」「専門性の高い難関人材をどうしても獲得したい」と本気で考えている企業に強くおすすめします。

自社の採用プロセスを根本からアップデートし、現場を巻き込んだ本質的な採用活動を行いたい、採用力を自社の強みにしていきたいというフェーズにある企業にとって、LeINは間違いなく最高のパートナーになってくれると思います。