【採用コンセプト事例】専門特化型企業が1.5ヶ月で希少人材を獲得した「魅力の言語化」の全貌

応募から1.5ヶ月で採用|専門特化型企業での希少人材採用ノウハウとは〜魅力の言語化と採用マーケティング

2026年9月17日、株式会社ハッカズークとtalentbook株式会社共催によるオンラインセミナー「応募から1.5ヶ月で採用|専門特化型企業での希少人材採用ノウハウとは〜魅力の言語化と採用マーケティング」が開催されました。

本セミナーでは、株式会社ハッカズークの仙洞田が進行を務め、ゲストとして支援先である株式会社メディシステムソリューションの大山 実氏と、パートナー企業であるtalentbook株式会社の楠 拓也氏が登壇。

人事担当の人数が限られる30名規模の組織が、わずか1.5ヶ月で専門人材の内定承諾を獲得。その実例を基に、事業戦略に基づく「採用コンセプト策定」、選考のブレをなくす「ルーブリック評価」、そして求職者の心に刺さる「ナラティブ(物語)発信」などの具体策を徹底解説します。

※本記事は2026年9月17日時点の内容を基に作成しています。

目次はこちら

登壇者紹介

株式会社メディシステムソリューション大山実氏

大山 実氏
株式会社メディシステムソリューション
戦略本部 エグゼクティブ・マネージャ

薬剤師免許を有し、医療現場(病院)での実務経験を積むかたわら、マネジメント教育活動の一環として、多くの病院薬剤部におけるBSC(バランス・スコアカード)策定を支援する。2019年、株式会社ワイズマンに入社。戦略部長として事業戦略の策定とBSCによる実行管理を統括。その後、経営企画部長として経営戦略およびM&A戦略の策定と実行を統括する。2026年、株式会社メディシステムソリューションに入社。戦略本部エグゼクティブ・マネージャとして事業戦略等を担う。

talentbook株式会社楠 拓也氏

楠 拓也氏
talentbook株式会社
HRサービス事業本部 シニアコンサルタント

大学卒業後、総合人材企業に新卒入社し、IT専門の人材紹介エージェントとして、事業立ち上げに参画。その後人事部に異動し、中途と新卒の採用に従事。2020年に株式会社PR Table(現talentbook株式会社)に入社し、エンタープライズ企業を中心としたカスタマーサクセスチームのマネージャーを歴任。現在は、エンタープライズ企業を中心に採用コンサルティング活動に従事。

株式会社ハッカズーク
仙洞田 史雄

仙洞田 史雄
株式会社ハッカズーク

レインカンパニー カスタマーサクセス部マネージャー

大学で電気電子工学を専攻後、大手化学メーカーの研究開発として7年間勤務。特許出願や製品の量産化、現場の泥臭いPDCAを経験。その後HR業界へ転身し、派遣・紹介・広告を8年経験。株式会社ハッカズークLeINカンパニー入社後は、メーカー・IT領域を中心に現場に入り込むRPO(採用代行・コンサルティング)を牽引している。

電子カルテの導入率65%!医療DXの波と小規模組織が直面した採用の壁

セミナー冒頭、株式会社メディシステムソリューションの大山氏は、同社を取り巻く市場環境と採用活動の背景について言及しました。

「厚生労働省のデータ『電子カルテの普及について』(令和7年12月10日)によると、一般病院における電子カルテの導入率は令和5年時点で65%を超えており、医療DXの波は急速に広がっています。
当社が手掛ける病院向けのグループウェアやインシデント管理システムなどの『非基幹システム』領域も、基幹システムの導入拡大に伴って市場が急速に成長しています。私たちが身を置くセグメントは、今まさに大きく成長するチャンスです。
この絶好の市場機会を捉えて事業を拡大するためには、何よりも人材の補強が不可欠でした」(大山氏)

同社は「とにかく人が足りない」と全方位的な採用に走るのではなく、自社のサービス提供プロセス(商品企画・開発・広告宣伝・営業・商談・導入・保守)というバリューチェーン全体を分析することからスタートしました。

メディシステムソリューションの成長戦略

「事業規模が限られている以上、バリューチェーン上のすべてのポジションを同時に採用することは不可能です。戦略的に『どこから人材を獲得するのか』を絞り込む必要がありました」(大山氏)

具体的に同社が募集対象として設定した職種は、「開発担当」「導入担当」「保守担当」。そして大山氏自身も所属し、経営課題として、強化するべき対象となっていた「経営企画職」を合わせた4職種でした。

しかし、同社は全国500以上の病院に導入実績を持つ一方で、直属のメンバー数は約30名という少人数組織です。人事部門の人数が限られており、メンバーは他の業務と兼任している状態でした。

リソースも知見も圧倒的に不足する中で、自社だけで採用活動を完結させるのは困難であると判断。そこで、専門職やIT人材の採用に強みがあるLeINをパートナーとして迎え、手を取り合ってプロジェクトを進めることとなりました。

【要点まとめ:医療DXでの成長機会を捉えるための「優先順位付け」と「外部連携」】

  • 自社のバリューチェーンを分析し、今最も獲得すべき「優先採用職種」を絞り込む
  • 医療DXでの市場機会で事業を拡大するために、外部パートナーと連携する

「プロモーションができる人」では刺さらない。RPOとともに作り上げた採用コンセプトの事例

大山氏は「自社で担う役割」と「外部(LeIN)に委ねる役割」を明確に切り分けました。

  • 自社で担う役割:自社に必要な人物像の要件定義、および最終採用判断
  • LeINに委ねる役割:要件に基づく母集団形成、初期選考支援などのプロセス全般

自社だけでは成し得なかった間の選考プロセスをLeINが手厚くサポートすることで、限られた社内リソースでも採用活動を力強く推進する体制を構築しました。

今回は、特に市場にターゲットが少なく獲得難易度の高い「プロモーション人材」の採用事例を中心に、その工夫と具体的なプロセスが語られました。

3つの枠組みで求める人物像を評価

プロモーション人材の獲得にあたり、一般的なスキル要件を並べただけの募集では、自社の変革フェーズに真に共鳴し、牽引し得るプロモーション人材を獲得することは困難であると分析しました。
そこで始めたのが、求める人物像を「思考力」「実行力」「人間力」という3つの枠組みにブレイクダウンして捉えることです。

さらに、これらの枠組みをより具体化するために要件を整理しました。

  • 思考力:事業・市場・顧客を理解し、戦略的に考える力
  • 実行力:企画を施策・成果に変え、業務を推進する力
  • 人間力:協働・信頼・成長意欲で組織文化に良い影響を与える力
採用ポジション要件

そのうえで、同社の現在の事業フェーズにおいて特に重視する優先順位を設定。
「人としての基本姿勢・他者への敬意を示す共感力」と、「プロモーション人材としての思考力・実行力」を2大テーマとして定義し、求める人物像の骨組みを明確にしました。

生成AIも活用したペルソナ作成

全体の枠組みが見えた段階で、大山氏は生成AIなども活用しながら具体的な採用ペルソナを作成。ペルソナ策定においては、常に以下の2つの軸で人物像を立体的に捉えることを意識しました。

  1. できること(スキルセット):具体的にどのような業務成果を出せるか
  2. 志向・スタンス:特に「成長を止めず学び続ける姿勢(継続学習者)」であるか

こうしてまとめ上げたのちLeINに送信した要件定義とペルソナは、Word文書で8〜9ページにおよぶ非常に詳細なものとなりました。

2回のミーティングで「社内向けの言葉」を市場に響く求人へ

しかし、大山氏が精緻に作り上げた資料は、あくまで経営視点による社内向けの言葉が多く含まれていました。大山氏は、HR(採用)市場の専門家ではないため、当時は15項目もの条件を設定していたものの、「実際の市場に該当者がどれくらいいるのか」という客観的な視点が抜けていたのです。
そのため、市場に合わせた現実的な条件へと落とし込めておらず、そのままでは市場に刺さらない求人になってしまう懸念がありました。

そこで、LeIN側と初回打ち合わせを実施。「HR市場ではこの表現はどう捉えられるか」「求職者の観点から見るとどう解釈されるか」をすり合わせることで、社内で考えた要件が市場向けの言葉へと変わっていきました。

1回目の打ち合わせで解釈のズレを解消し、続く2回目のミーティングで必要な人物像を具体化。わずか2回のミーティングで、HR市場に響く採用コンセプトの作成が完了しました。

【要点まとめ:自社の求める人物像を明確にし、市場で伝わりやすい形に】

  • 「自社は要件定義と最終判断」「実務は外部」と役割分担を明確にしてプロセスを回す
  • 求める人物像を整理し、詳細な要件定義を作成する
  • 要件定義を外部プロの客観視点を入れて擦り合わせ、HR市場に伝わる魅力的な採用コンセプトへ翻訳する

1.5ヶ月で内定承諾へ。マッチ率85%を実現した初期選考と評価軸の工夫

採用コンセプトを研ぎ澄ませたあとは、母集団形成から初期選考のサポートまで、LeINが迅速に実務を展開しました。ターゲットを絞り込んだスクリーニングが機能したことで、選考プロセスにおいて以下のような非常に高い成果が生まれました。

採用プロセス状況
  • 書類選考のマッチ率:提案された20名の候補者のうち、自社要件と合致していた割合は「85%」(ミスマッチと感じたのはわずか3件)。
  • 無駄のない選考フロー:書類通過4名(通過率20%)のうち2名と一次面接を実施(実施率50%)。
  • 高い決定率:提案から採用まで1/20(決定率5%)という高い確率で1名の採用が決定。
  • 圧倒的なスピード:プロジェクト開始からわずか1.5ヶ月で内定承諾を獲得。

「『この人は自社の要件と合わない』という事態がほとんど発生せず、スピード感を持って選考を進められました。要件定義がしっかりとまとまっていたおかげだと思っています」(大山氏)

選考の工夫として、大山氏は書類選考の段階から「要件(経験・実績)」と「情熱(姿勢・熱量)」という2つの軸で候補者を評価していました。

経歴書から読み取れるスキル要件だけでなく、書かれた文章から「ガッツがあるか」「建設的に戦ってきたか」「野心を持っているか」といった情熱を読み取り、総合的に判断しました。
要件・情熱の2軸で評価することで、スキルが多少不足していても情熱があれば面接へ進めるなど、視野を広く保った選考を行いました。

「1人採用して文化や適性が合わなかった場合、あとからお断りするのは非常に難しいです。できるだけ適切な方に入社していただきたいからこそ、書類段階で間口を広げつつも、情熱や人間性を重視して面接で確かめる姿勢を大切にしました」(大山氏)

【要点まとめ:精緻なコンセプト設計と「情熱」を捉える選考でミスマッチを防ぐ】

  • ターゲットを絞り込んだ採用コンセプトで、スクリーニング精度と選考スピードを最大化する
  • 書類選考ではスキル面だけでなく、「情熱」を評価軸に組み込み、2軸で評価

直感に頼らないルーブリック評価と「譲れない軸」の明確化

書類選考に続く面接のフェーズにおいて、面接のプロではない社内メンバーが感覚や直感で合否を判断してしまうリスクを避けるため、同社では「ルーブリック化(評価基準の仕組み化)」を導入しました。

採用活動での工夫ポイント

TPOを踏まえた11項目の基本質問を設定し、全候補者に対して同じ条件で質問を投げることで公平に比較する環境を構築。質問の前半では思考力を、後半では社内で重視する「人間力」を推し量る質問をすることで、自社の社風や文化に馴染むかを確認しました。

例えば面接内では、「コミュニケーションとは何ですか? 横文字を使わずに日本語だけで説明してください」といった独特の問いを投げかけます。正解を求めているのではありません。
言葉の定義をどのように捉え、どのような視点で言語化できるかという「思考の深さや歩んできた文化」を確認する狙いがあります。

プロモーション人材なので「コミュニケーション」という言葉を使いましたが、開発人材であれば、相応の言葉を当てはめて質問します。

ルーブリックには採点表が紐づけられており、合計値が60点以上なら「協議」、75点以上なら「採用検討」といった客観的な判定基準を設けました。今回採用に至った候補者も、面接時点では「要協議」のラインに位置していましたが、基準があることで建設的な検討が可能となりました。

大山氏は、面接においてパーフェクトな人材は存在しないという前提に立ち、「何が譲れて、何が譲れないのか」を明確にすることの重要性を強調します。

「当社のフェーズにおいて、譲れないものは『人間力』でした。スキルや思考力は一定ラインを超えていればあとから伸ばせますが、人柄や人間性は簡単には変わりません。軸をブレさせなかったからこそ、1.5ヶ月という短期間でこちらの条件に合う人材に出会うことができました」(大山氏)

大山氏はプレゼンテーションの締めくくりとして、採用成功における3つの本質を強調しました。

  1. 成長戦略から人材要件へ落とし込むこと
  2. 定めた要件をHR市場の言葉へ翻訳すること
  3. 選考時に「譲れるもの・譲れないもの」の軸を強く意識すること

「これこそが良い人材と出会うための要であり、当社もこの流れでさらに事業を拡大させていきます」(大山氏)

これを受け、LeINの仙洞田は、今回のスピード採用に至った要因を振り返りました。

仙洞田は、大山氏が当初提示した8枚におよぶ要件書に触れ「採用へ真剣に向き合っていただいた熱量こそが短期決定の大きな原動力でした」と回想。
自社の採用基準でもある「相手への敬意」を大山氏自身が体現し、支援側であるLeINへリスペクトを持って接してくれたからこそ、一丸となった伴走と採用成功が実現したのだと語りました。

【要点まとめ:評価の仕組み化と「譲れない軸」の明確化が短期決定を生む】

  • 面接官の直感・ブレを防ぐため、共通の基準質問とスコア表を導入する
  • 「言葉の定義」などを問う質問を通じ、正解の有無ではなく「思考の深さや文化的な適合性」を推し量る
  • 「後から伸ばせるスキル」と「絶対に譲れない人柄・人間性」を切り分け、合否ラインを基準化する

【3社トークセッション】現場をどう巻き込む?RPO伴走で実現した「自分事化」

続くトークセッションでは、進行の仙洞田(LeIN)から大山氏へ、外部パートナーを活用するに至った理由や、現場への巻き込みに関するリアルな質問が投げかけられました。

大山氏は外部に頼る決断をした理由として「知見もなく、手も回らない中、単にエージェントに頼るだけでは活動が停滞してしまう懸念があった」と振り返ります。
LeINが伴走に入ったことで、「社内の欲しい人物像の言語化が進み、面接や書類を見る経験値が上がった」と組織的なプラスの影響を語りました。

また、現場と経営層における「欲しい人材要件」のギャップについては、各部門に意見を募ったり、LeINとの週次定例ミーティングに、現場メンバーにも参加してもらったりして解消していきました。

「タイムコストを払ってミーティングに参加してもらうことで、自分事化してもらう環境を作りました。さらに、従来の書類選考と面接の間に『Webカジュアル面談』を挟むステップをLeINさんから提案してもらい導入しました。すると、候補者とフランクに話す機会が増え、現場メンバーも『こういう人が受けてくれているんだ』と肌感を持つことができ、社内の協力体制が加速しました」(大山氏)

【要点まとめ:定例参加とカジュアル面談で現場の「自分事化」を促す】

  • 採用定例会議に現場メンバーを直接巻き込み、当事者意識と協力体制を醸成する
  • 選考手前に「Webカジュアル面談」を設置し、現場社員と求職者の心理的ハードルを下げる

【対談】スペック比較から脱却! 志望度を高める「物語(ナラティブ)」の情報発信術

続いて、リアルな「社員ストーリー」を通した採用マーケティング支援サービスを提供するtalentbook株式会社の楠氏を交え、希少な専門人材を引きつけるための情報発信やブランディングについて議論が深められました。

求職者が触れる情報の3層構造

楠氏は、求職者が企業を理解するうえで触れる情報には、大きく3つの層が存在すると解説します。

  • デモグラフィック情報:給与、福利厚生、募集要項などの一般的な採用情報。
  • 事例情報:開発体制、業務フロー、使用ツールなどの実務・環境の具体情報。
  • ナラティブ情報:現場のリアルな課題・痛みへの向き合い方、働くうえでの思想などの人に刺さる深い情報。

楠氏は「デモグラフィックのような無機質な情報だけでは、求職者が本当に知りたい核心には届かない」と指摘します。
特に市場において少数派であるニッチな高度人材ほど、条件面だけで安易に転職先を決めることはありません。

「どんな仲間とどのような思いで働くのか」を判断するためには、単なる業務事例にとどまらない手厚いナラティブ情報の提供が必要です。

同じ職場で働くメンバーがどのような思いを持ち、いかなる技術的体験を経て仕事に向き合っているのかという解像度の高い魅力を伝えれば、初めて深い企業理解と志望度の向上が好循環する仕組みが生まれます。

4種類の発信メディアと「ナラティブ」の役割

さらに話は、採用市場における代表的な4つの情報発信手法の強みと課題(立ち位置の整理)へとおよびました。これらはいずれも重要な情報であり、バランス良く用意することが前提となります。

採用情報
(企業HP・求人票など)
選考に応募・検討するうえで必須となる基礎情報
専門情報
(論文・技術記事など)
情報量が豊富な一方で、堅苦しくなりがちで、とっつきにくさを感じさせる場合がある
SNS・ショート動画社風やイベントの様子をフランクに伝えられる手軽さがある反面、ライトな情報にとどまりやすく、意思決定を決定づける深いアピールには繋がりにくい
ナラティブ情報社員の行動原理、価値観、想い、仕事のプロセスを深く伝える情報。情緒的な文脈で行動を後押しできるため、豊富に用意するべき

では、どのようなナラティブ情報を用意すればよいのでしょうか。

「単なる『一問一答形式の社員インタビュー』ではなく、その人がどのような人生観を持って働き、どこにやりがいを見出しているのかを『起承転結のある一つの物語(ナラティブ)』として届ける。それこそが、優秀な専門人材を引きつけ、入社意思を固めさせる鍵となります」(楠氏)と語られました。

深い共感と納得感を醸成する構成

【要点まとめ:求職者の心を動かす「ナラティブ(物語)情報」の発信】

  • 採用情報を3層で整理し、意思決定の鍵となる「ナラティブ情報」を補強する
  • 社員の価値観や試行錯誤のプロセスをストーリーとして届ける

【対談】PVだけでは測れない。コンテンツを「届けて活かす」設計

コンテンツの活用について、楠氏は「応募獲得から選考中、内定承諾、さらに入社後の活躍まで全域で活用できる」と解説します。
フェーズごとに届けるべきメッセージは異なるため、「誰に・どのタイミングで何を伝えるか」という設計から伴走し、スカウトへの添付や採用サイトへの挿入など、意図を持った活用が求められます。

また、効果測定においては「PV数だけでは測りにくい」という課題に対し、コンテンツの「活用度」と「評価」を重視すべきだと語ります。採用サイトに掲載するのみではなく、コンテンツにたどり着かなかったユーザーにも直接的に企業側から発信していくことが欠かせません。

加えて単体での応募数増加を過度に期待するのではなく、選考後アンケートなどで「意思決定に有益だったか」「情報に不足があったか」を点数化し、求職者の理解促進への貢献度を振り返るアプローチが有効です。

さらに楠氏はパートナーとなるRPOとの連携や現場のリソース不足解消という観点からも、コンテンツの価値を次のように語ります。

「求人票を作成する際にロールモデルとなるコンテンツがあると、支援に入るRPO側もターゲット像のイメージがつきやすくなり、双方の解像度が上がります。コンテンツは採用候補者だけでなく、パートナー企業にも発信・共有すべきものです。
また、募集背景や面接官の人柄、プロジェクトストーリー、仕事の価値観・働き方・厳しさ・葛藤をコンテンツ化しておくことで、スカウトの返信率から選考移行度、オファー承諾率まで、あらゆる数値の改善が期待できます。
これらをすべて社員面談などの人力で対応しようとすると現場のリソースに限界がくるため、コンテンツに置き換えて取り組むことが、リソース問題を解消して効率的に成果を出す鍵になります」(楠氏)

RPOとナラティブコンテンツで採用成果を最大化する連携方法

仙洞田も「効果を一番実感しているのは支援側のRPO(LeIN)です。記事をスカウトに添えるだけで返信率は明らかに変わるのを感じています」と語り、実務現場でのシナジーを裏付けました。

【要点まとめ:選考プロセス全体でのコンテンツ活用と貢献度を可視化する】

  • 作成したナラティブコンテンツは、スカウトなど選考の各フェーズで能動的に届ける
  • PV数だけでなく選考後アンケート等の「意思決定への貢献度」で、コンテンツを評価・改善する

【対談】質疑応答から紐解く、選考手前の課題を打ち破る具体的なアプローチ

セッションの終盤では、セミナー参加企業からの事前の質問(セミナー申込みフォームに記入)に対して、楠氏より実践的なアプローチが共有されました。

著名大手企業の子会社におけるPR方法は?

 親会社の認知度を活用し「親会社とセットでPRする」のが有効です。その際、親会社に埋もれないよう「何が異なり、どんな独自の面白さがあるのか」という違いを明確に言語化することが欠かせません。

自社の隠れた魅力をどう言語化するか?

人事や社内だけで考えるのは避け、外部パートナーからの「第三者の目」を入れること、そして「直近の入社者や内定者の声」を聞くことが、客観的な魅力を掘り起こす近道となります。

転職候補先として視野に入れてもらうためにするべきことは?

見落とされがちですが「自社が絶賛採用活動中である事実」を世の中に知ってもらうことが第一歩です。単なる社名PRではなく、「現在採用を行っている」というメッセージを前面に出したうえでコンテンツを発信すれば、求職者の具体的アクションを呼び込みます。

おわりに:自社の魅力を言語化し、プロとともに採用戦略を描く

本セミナーを通じて示されたのは、人事リソースが限られた小規模・専門特化型企業であっても、適切なプロセスと信頼できるパートナーシップがあれば、短期間で確実に成果を出せるということです。

目の前の人手不足を解消するという発想から脱却し、成長戦略に基づいた要件定義を行い、外部プロの目を通じて市場に届く言葉へ翻訳する。そして譲れない軸を持って選考に臨み、求職者の心に響く「ナラティブ情報」を各プロセスに組み込んで発信していくことが成功の鍵となります。

自社だけで抱え込まず、外部の専門知見をうまく取り入れながら自社の魅力を正しく伝えていくこと。それこそが、採用難易度の高い専門人材獲得における最短の成功ルートです。

専門人材の採用にお悩みの方へ

LeINでは、IT人材や専門職をはじめとする希少人材の獲得に向け、要件定義の言語化から採用マーケティング、選考プロセスの伴走支援まで、企業のフェーズに合わせた最適なソリューションを提供しています。

「専門人材の母集団形成が進んでいない」
「求人・スカウトメールを出してもターゲット層に刺さっていない気がする」
「現場と経営・人事で求める人物像のすり合わせができていない」

このような課題をお持ちの企業様向けに、LeINの支援実績やサービスの特徴をまとめた資料をご用意しております。ぜひお気軽にダウンロードしてご覧ください。

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