グローバル採用の進め方|LinkedIn×中途採用で成功するコツと事例

グローバル採用の進め方|LinkedIn×中途採用で成功するコツと事例

国籍や居住地、文化的なバックグラウンドを問わず、世界中から自社の事業戦略に必要な優秀な人材を採用するグローバル採用。

近年の国内の労働人口減少やIT・DX領域などにおける深刻な専門人材不足、海外への事業展開などを背景に、多くの企業がグローバル採用を強化しています。

しかし、国内採用の経験がある採用担当者であっても、グローバル採用となると「語学力に不安がある」、「どのように進めればいいのかわからない」「法務、ビザ周りの手続きも気になる」といった不安やプレッシャーを感じている方は少なくありません。

本記事ではこれからグローバル採用に挑戦する採用担当者向けに、グローバル採用の手法や具体的な進め方、事例に至るまでグローバル採用を体系的に解説します。さらに、世界中の人材が登録するビジネスSNS「LinkedIn(リンクトイン)」を活用した先進的なグローバル採用手法もご紹介します。

今期の採用ノルマを達成し、自社のグローバル展開を成功に導くための入門ガイドとして、ぜひ参考にしてください。

こんな方におすすめ

  • グローバル採用を任されたが何をすればいいかわからない方
  • 自社に合わせた最適なグローバル採用手法を知りたい方
  • LinkedInでのグローバル採用の特徴を知りたい方
目次はこちら

グローバル採用を実現する主な手法

グローバル採用を実現するためのチャネルや手法にはさまざまな種類があります。
自社の事業フェーズ、採用目的、掛けられる予算、そして社内の法務・労務体制に合わせて適切な手法を選択することが重要です。

現地法人での直接採用

海外に設立した自社の現地法人を通じて、現地の人材を雇用する方法です。本格的な海外展開や、現地での永続的な組織・拠点づくりを目指す企業に活用されています。

  • メリット: 現地の市場感や雇用慣習に合わせた人事制度・報酬設計ができ、自社主導で柔軟なマネジメントや組織運営が可能です。
  • 注意点: そもそも現地法人の設立や維持に莫大な時間とコストがかかるほか、現地の労働法・税務への対応が必要なため、初期の負担が大きくなる特徴があります。

Employer of Record(EOR)の活用

EOR(登録雇用代行)とは、海外現地に法人を持たない企業に代わって、専門のEOR事業者が現地の雇用主(名義人)となり、海外人材の雇用手続き、給与支払い、社会保険加入などを代行するサービスです。

  • メリット: 現地法人を設立することなく、各国の雇用ルールに準拠した形でスピーディーに海外人材を雇用できます。法務・労務リスクを抑えられます。
  • 注意点:長期的に大人数を採用する場合は、継続的にEOR事業者へのサービス利用料が発生するため、直接雇用よりもコストが割高になっていく場合があります。

グローバル採用専門の人材紹介・エージェントの活用

外国籍人材やグローバル人材に特化した人材紹介会社(エージェント)を活用し、求める要件にマッチした候補者の紹介を受ける手法です。

  • メリット: 自社では接触できない海外人材のデータベースにアクセスできます。現地市場に強いエージェントであれば、採用市場の動向や給与相場、各国特有の慣習についてアドバイスをくれるケースもあります。
  • 注意点: 成功報酬型が一般的ですが、ハイクラス人材や専門職になるほど採用決定時の手数料(想定年収の30%〜40%前後)が高額になり、採用人数が増えるとコストが膨らみます。

グローバル向け求人広告の活用

外国籍人材に特化した求人サイトや、グローバル展開している求人プラットフォームに求人広告を掲載して応募を待つ手法です。

  • メリット: 日本での就労を希望している、意欲の高い「転職顕在層」に対して、一度に広くアプローチすることが可能です。
  • 注意点: 自社の採用要件にマッチしない人材からのエントリー(応募)も増えるため、書類選考やスクリーニングの手間が大きくなり、採用効率が下がる課題があります。

外国人従業員からのリファラル採用(社員紹介)

すでに自社で働いている外国人従業員のつながり(友人、前職の同僚、母国のコミュニティなど)を頼って紹介してもらう手法です。

  • メリット: 自社のカルチャーや業務内容を理解している社員からの紹介であるため、マッチング精度が高く、早期離職のリスクを抑えられます。また、仲介手数料がかからないため、最も採用コストを抑えられる有効な手段です。
  • 注意点: 社員の個人的なネットワークに完全に依存するため、大量採用や急募のポジションには向いておらず、計画的な母集団形成が難しい側面があります。

大学や専門学校経由での採用

外国人留学生が多く在籍する国内の大学・専門学校、あるいは海外現地の大学の就職課(キャリアセンター)と連携し、新卒の外国人材を募る手法です。

  • メリット: 比較的採用コストを低く抑えながら、若くてポテンシャルの高い優秀な人材を確保できます。
  • 注意点: 優秀な学校から継続的に人材を紹介してもらうためには、定期的な学校訪問や長期的な関係構築といった地道な努力が必要であり、採用成果が出るまでに時間がかかります。

ダイレクトリクルーティング(LinkedInなどの活用)

ビジネス特化型SNSであるLinkedIn(リンクトイン)などを活用し、企業が求める条件に合致する海外人材へ、人事や現場マネージャーが直接スカウトメッセージを送る手法です。

  • メリット: 転職市場や人材紹介会社のデータベースに出てこない、現職で活躍中の「転職潜在層」に直接アプローチできます。仲介手数料が発生しないため、コスト効率が非常に高く、ミスマッチを減らした攻めの採用が可能です。
  • 注意点: スカウトの文面作成、候補者とのコミュニケーション、自社のアカウント運用などを自社で行う必要があり、運用のための工数とノウハウが求められます。
主要なグローバル採用手法の比較一覧

自社に合ったグローバル採用手法の選び方

どの手法を選ぶべきかは、自社の「目的」「リスク許容度」「事業フェーズ」によって決まります。以下の3つのアプローチを基準に、最適な方法を判断してください。

小さく・手軽に始めたい場合は「業務委託」

「まずは海外在住の人材と一緒に働く感覚を掴みたい」「特定の短期プロジェクトだけ手伝ってほしい」という場合は、業務委託やフリーランスとしての活用がベストです。雇用に伴う面倒な手続きが一切不要なため、最も手軽にスタートできます。

雇用したいが法務や労務のリスク・手間を抑えたい場合は「EOR」

「フルタイムのメンバーとして自社事業にコミットしてほしいが、現地の労働法がわからないし法人設立の予定も未定である」という場合は、EORが最適です。面倒な給与計算や税務、社会保険対応をすべて委託できるため、安全に海外人材を雇用できます。

中長期で本格的な海外展開・組織化を目指すなら「直接採用」

現地で強固なチームを作り、将来的な中核メンバーを育てたいなら、現地法人での直接採用が王道です。自社主導で柔軟なマネジメント体制や人事制度を現地市場に合わせて構築できるため、腰を据えて海外事業を継続的に成長させたい企業に向いています。

中長期的にプールを作りつつ、自社からアプローチできる比較的始めやすい手法なら「ダイレクトリクルーティング(LinkedInの活用)」

日本国内の拠点や海外リモートで、世界中からハイレベルなエンジニアや専門職を直接口説き、自社のファン(タレントプール)として中長期的に獲得していきたいなら、LinkedInなどを活用したダイレクトリクルーティングが推奨されます。

現地法人の設立や、EORのような高額な継続利用料が発生しないため、比較的始めやすいのが大きな特徴です。コストパフォーマンスとターゲティング精度に優れており、転職市場に出てこない潜在層と「まずはつながる」ところからスタートできるため、中長期的に自社の採用力を高めつつもまずはハードル低くグローバル採用に挑戦したい企業に最適です。

グローバル採用の一般的な流れ

グローバル採用をスムーズに進めるための基本的な5つのステップです。スケジュールには国内採用以上の余裕を持つことが鉄則です。

グローバル採用を成功に導く 5つの実践ステップ

採用要件の明確化:

採用したい人材に任せるミッション、必要な技術スキル、給与水準、働き方などを具体的にペルソナ化し、採用要件を現場担当者とすり合わせ明確にしましょう。

また、グローバル採用の場合はコミュニケーションにおいて求める日本語・英語レベルの記載(日本語能力試験や会話のレベル感)も重要になるため忘れずに設定してください。

採用手法・チャネル選定:

上記の表にまとめたように自社の目的に応じた採用手法を選択しましょう。
また、ターゲットが英語圏なのか東南アジア圏なのかなど、出身地や職種によって利用する媒体(LinkedIn、Indeed、各国特有の求人サイトなど)を選定します。

例えばLinkedInであれば、日本人ユーザーはまだ比較的少ないですが、英語圏、特に欧米圏やインド、バングラデシュ、フィリピン、インドネシア出身者に利用されており、目的とする人材にアプローチしやすくなります。

選考プロセスの設計:

海外在住者の場合はオンライン面接が基本です。実務スキルを見極めるテスト(コーディングチェックなど)の導入、面接官の英語対応力の確保やトレーニングなど、選考品質がブレない仕組みを作りつつ、海外との面接の場合、時差の影響が発生するためスケジューリングには注意しましょう。

内定・契約・受け入れ準備:

齟齬のないよう、候補者が理解できる言語での雇用契約書や労働条件通知書を作成します。日本勤務の場合は、入社日に間に合うように逆算して出入国在留管理局に在留資格認定証明書(COE)の申請手続きを進めます。※申請から交付まで1〜3ヶ月程度かかるのが一般的です、余裕があるスケジュールを心がけてください。

オンボーディング・定着支援:

日本勤務の場合は特に言語の壁や生活に不慣れな中での勤務となるため、入社後に孤立感を覚えるケースが発生しがちです。業務マニュアルの多言語化や、文化の違いを受け入れる社内の環境づくり(ダイバーシティ研修など)、ブラザーとなる相談役をつけるなどの対策を実施し、長期的に活躍できる土台を整えます。

グローバル人材受入の際のビザなどの申請の注意事項

グローバル人材の日本での雇用時のビザ・在留資格申請フロー

「技術・人文知識・国際業務」ビザとその注意事項

大手製造業などで中途の専門人材(ITエンジニア、機械設計、海外マーケターなど)を海外から採用する場合、最も一般的かつ重要になるのが、通称「技人国(ぎじんこく)」と呼ばれる「技術・人文知識・国際業務」ビザです。

このビザは、大卒以上の学歴(国内外問わず)、日本の専門学校卒業または10年以上の実務経験のいずれかの要件があり、その専門性と業務内容に関連性がある場合に取得できます。

また、受入企業側にも要件があり、報酬額は日本人従業員と同等以上であること、労働法令遵守を遵守していること、雇用企業の事業安定性なども審査対象に含まれます。ビザの種類によって要件が異なるため、候補者の状況に応じた確認が必要です。

ビザ申請に必要となる在留資格認定証明書(COE)の申請手続き

海外在住の優秀な候補者を日本に呼び寄せる場合、企業側が「申請代理人」となって「在留資格認定証明書(COE:Certificate of Eligibility)」の交付申請が必要です。

証明書を取得するには、外国人本人または受け入れ企業、行政書士等が日本国内で在留資格認定証明書交付申請書を申請人の予定居住地または受け入れ企業等の所在地を管轄する入国管理局に提出して申請を行います。

参考:出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請

在留資格認定証明書が取得できた後は海外在住の外国人本人に送付し、在外公館でビザ申請をしてもらうようにしてください。

認定証明書の交付に目安として1ヶ月から3ヶ月程度、在外公館の査証申請に1週間程度かかるケースが多いようです。

入社後に必要な外国人雇用状況の届出

グローバル人材が日本国内の企業入社した後は、厚生労働省への「外国人雇用状況の届出」が義務付けられています。また、社会保険や雇用保険への加入手続きも日本人従業員と同様に必要です。また、定期的な在留期間の更新も忘れないようにしてください。これらに不備があると、企業に罰則が発生するだけでなく、従業員の在留資格に影響が出る可能性があります。

参考:厚生労働省「外国人雇用状況の届出制度」]

LinkedInで実現するグローバル採用の進め方

グローバル採用の数ある手法の中で、特に英語圏の優秀な専門職やハイクラス人材、バイリンガルエンジニアの採用において「世界標準」となっているのがLinkedIn(リンクトイン)の活用です。ここでは、LinkedInを用いた具体的な運用の流れと実務のポイントを解説します。

LinkedInで実現するグローバル採用の進め方

採用目的と人材要件(ペルソナ)の明確化

LinkedIn上に存在する膨大なデータベースから理想の人材を見つけ出すために、まずは詳細なペルソナを設計します。

  • 技術スキル・業界経験: 例えばITエンジニアであれば、必要なプログラミング言語などの技術スタック、過去のプロジェクト規模など職種に応じて必須となるスキルや経験を設定
  • 日本語・コミュニケーション力: 業務上必要な日本語レベル(JLPT N2以上、あるいは開発環境が英語であればN3〜N4でも可とするかなど)。

※注意すべき市場のリアル(エンジニアの例):

例えば、「日本語がビジネスレベル(日本語能力試験でN2以上)で、実務経験が数年以上の優秀な外国人エンジニア」は、現在あらゆる日本企業が喉から手が出るほど欲しがっており、採用市場はレッドオーシャンとなっています。

LinkedInを活用する際は、日本語要件を少し緩和(N3レベルへ拡張)するかわりに、技術力の高い人材を狙うといった柔軟なターゲット要件の変更が成功の鍵となります。

人材の検索(検索フィルターとブーリアン検索)

LinkedInでは、多様な「検索フィルター」と「ブーリアン検索」という高度なキーワード検索を組み合わせることで、世界13億人以上の膨大なデータベースから、自社にマッチする人材をピンポイントで絞り込んでいきます。

検索フィルターの活用

管理画面に用意されている詳細なフィルター機能を使って、大枠のターゲットをスクリーニングすることもできます。特に海外の人材を検索する際には以下の項目が有効的です。

  • 居住地・現在の会社名: 候補者が現在住んでいる国や都市、あるいは競合他社などの在籍企業を指定します。
  • 言語条件(習得レベルの指定): 日本語が必須のポジションであれば、言語条件で「日本語(Japanese)」を選択します。さらに「ネイティブ」「ビジネスレベル」といった習得度も複数選択できるため、社内の受け入れ環境に合わせた言語力でのフィルタリングが可能です。
  • 「卒業年」による年齢の推測: LinkedInのプラットフォームポリシー上、一般的な国内の採用媒体のように「年齢」を検索条件にかけることはできません。そのため、大学の卒業年を指定し、年齢層を絞り込むという特有の運用テクニックが必要になります。

ブーリアン検索の駆使

LinkedInには職種やスキルのフィルターもありますが、実は意外と設定していないユーザーも一定数いるため、職種やスキルなどはブーリアン検索の方が有効的です。

「特定の技術スキル」や「ニッチな実務経験」を持つ人材を抽出するために、Key Words(キーワード)欄で「ブーリアン検索(論理演算子を用いた検索)」を駆使します。

  • 入力例: (“mobile” OR “iOS” OR “Android”) AND (“Product Manager” OR “プロダクトマネージャー”)
  • このように、AND(かつ)、OR(または)、NOT(除外)、””(フレーズ一致)、()(条件の優先)などの演算子を組み合わせることで、自社の求める複雑なスキルセットを持つグローバル人材を自動でスクリーニングできます。
  • また、ブーリアン検索に入力する内容は日本語名だけでなく、英語名での入力を含めると検索で拾える候補者の範囲が広がります。一方で自身で全て書き出すのは大変にもなるため、生成AIツールを活用するのがおすすめです。
Geminiを活用したLinkedInのブーリアン検索への入力内容出力

スカウトメッセージ(InMail)の作成と送信

LinkedInでのスカウトは「InMail」と呼ばれ、活用のコツは量と質にあります。

まず量の面においては、InMailの通数をしっかりと使い切ることです。ライセンスにもよりますがInMailは期間ごとに1ライセンスあたり150通以上送れます。しかし、意外とこの150通を使い切れる企業は少なく、おおよその反応率がLeINでも平均5%前後であることを踏まえると、まずはこのInMailの通数を最大限使うことが候補者とつながり母集団を形成するための前提になってきます。

次に質の面においては、返信率を高めるために、一斉送信のコピペテンプレートではなく、「構造化されたパーソナライズメッセージ」にする工夫が必要です。文面は英語を基本とし、150〜200語程度で簡潔に構成します。

▼ 返信率を高めるスカウト文面のポイント

  • 共感とどうしてあなたか: 候補者のプロフィールや過去の投稿、実績を具体的に褒めることに加えて、なぜ他の誰でもなく、候補者にメッセージを送ったのか(ペルソナとの合致点)を明記するようにしましょう。
  • 自社の魅力の訴求:候補者が持っていそうなニーズに合わせて、 自社の事業内容、急成長している背景、提供できる魅力的な開発環境や待遇を簡潔に記載してください。
  • ライトアクション: LinkedInでスカウトを送る場合はライトなカジュアル面談やオンライン面談を提案するようにしましょう。

選考運用と素早い返信

スカウトに対して返信があった場合は、可能であれば当日中にはお礼と日程調整の連絡を返しましょう。スピードが遅いと、他の候補者にも大量に送っているのだろうなと感じられたり、海外の他企業にすぐに競り負けてしまいます。

選考は、いきなり面接ではなく、お互いのカルチャーや志向性をすり合わせる「カジュアル面談(ZoomやGoogle Meet)」からスタートすることをおすすめします。

採用・契約・受け入れ準備(ビザ申請のスケジュール感)

内定承諾後は、速やかにビザ(在留資格)の手続きに入ります。上記にも記載した通りCOEの有効期限が交付から3ヶ月であることや入国までの手続きに時間がかかるため、スケジュール管理は厳格に行う必要があります。

グローバル採用のメリット

グローバル採用を成功させることで、企業は国内採用だけでは得られない爆発的な成長機会を手にすることができます。

グローバル採用のメリットとデメリット・課題の対比

海外を視野に入れた事業の展開が図れる

国内市場が縮小する中、海外市場への進出やグローバル展開は多くの企業にとって急務です。グローバル採用は、この展開を強力に推進する起爆剤となります。このメリットには、「海外顧客への対応」と「スピーディーな現地展開」という二面があります。

  • 海外顧客への対応力強化: 日本国内に拠点を置きながらでも、海外のクライアントやパートナー企業と時差・言語の壁を越えて円滑なコミュニケーションが可能になります。現地のビジネスマナーを理解した対応ができるため、海外顧客からの信頼度が劇的に向上します。
  • スピーディーな現地展開: 海外での新規拠点の立ち上げや現地市場の開拓を行う際、その国の国民性、法規制、市場トレンドを熟知した人材がチームにいることで、リサーチや交渉のスピードが格段にアップし、事業の成功率を高めることができます。

人手不足を改善できる

日本の少子高齢化に伴う労働人口の減少は深刻であり、特に高度な専門性が必要とされるポジションでは、国内だけの母集団形成に限界がきています。採用対象の国籍や居住地を世界へと広げることで、この人手不足を改善できます。

  • 優秀な人材を世界中から確保: 国内の転職市場で激しい奪い合いになっているITエンジニアや最先端技術の研究者であっても、世界に目を向ければ分母が圧倒的に増えます。世界中の膨大なタレントの中から、自社の採用要件(スキル・経験)を満たした人材を選び抜き、確保することが可能になります。

多様な価値観・文化を導入することで対応力があがる

同じような教育を受け、似た価値観を持つメンバーだけで構成された組織は、激変するグローバル市場のニーズや予測不能なトラブルへの対応力が弱くなりがちです。異なるバックグラウンドを持つ人材の存在が、組織の「対応力(柔軟性)」を劇的に引き上げます。

グローバル採用のデメリット

グローバル採用には多くのメリットがある反面、特有のデメリットや課題が存在します。

法務・労務・ビザ対応の複雑さ

海外人材を雇用・受け入れるにあたり、最も手続きが煩雑で法的なリスクが高いのがこの部分です。場合によっては専門家などの協力や代行を活用することも検討することが重要となります。

  • 複雑な就労ビザ(在留資格)の手続き: 日本で働いてもらうためには「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザの取得が必須です。膨大な申請書類の作成が必要になり、また入管の審査には1〜3ヶ月以上かかります。
  • 各国の労働法・税制への対応: 現地に法人を設立し直接雇用する場合、現地の労働法や税金、社会保険制度に準拠する必要があります。日本の法律とは異なることが増えるため、自社の法務・労務スタッフだけで対応しようとすると、膨大な時間と労力がかかります。

言語・文化の違いによるコミュニケーション課題

日常的な業務のやり取りにおいて、言葉の壁や意思疎通のスタイルの違いが大きなギャップを生みます。コミュニケーションや情報共有のルール整備、異文化を理解する研修などの実施を心がけましょう。

  • 言葉の壁による認識のズレ: 日本語ができる人材であっても、ビジネスの細かいニュアンスや専門用語の理解にギャップがある場合、指示通りに業務が進まないトラブルも発生します。
  • ローコンテキストへの転換の難しさ: 日本企業でありがちな行間を読むようなハイコンテキストなコミュニケーションが通用しないケースも多くあります。認識がずれないために業務の目的、手順、成果物の定義をすべて明確に言語化する必要なども出てくるため注意が必要です。

文化・習慣における摩擦

育ってきた環境や労働に対する価値観の違いから、社内の既存の日本人従業員との間で摩擦(トラブル)が起こることがあります。

  • 働き方や権利に対する主張の違い: 海外人材は、自分の職務範囲(ジョブディスクリプション)や労働条件、成果に対する評価を非常にシビアに捉えます。日本特有の「みんなで残業して助け合う」「曖昧な理由での休日出勤」といった慣習を拒否されるケースも多く、その価値観の違いを現場が受け入れられないと、社内の雰囲気がギクシャクしてしまう原因になります。
  • 生活習慣への配慮: お祈りの時間や食事の制限(ハラール対応など)、各国の祝日に対する考え方など、個人の文化や習慣を尊重した職場環境の配慮が求められます。これらを怠ると、本人が強いストレスを感じて早期離職につながってしまいます。

人材育成・研修の労力

グローバル採用は、内定を出して入社させたら終わりではありません。入社後の立ち上がり(オンボーディング)にもエネルギーを割く必要があります。

  • 特別な研修カリキュラムと受け入れ体制: 通常の入社時研修に加え、日本のビジネスマナーや社内ルールをレクチャーする機会が重要です。また、受け入れる側の既存社員に対しても、異文化を理解し多様性を活かすための研修や説明を怠ると採用したグローバル人材と現場どちらにもフラストレーションが溜まってしまいます。
  • 手厚いフォローアップの継続: 言語や生活環境の違いから、本人が社内で孤立感を抱きやすくなります。メンター制度の設置や、定期的な1on1ミーティングの実施など、精神的なケアを含めて注意深くフォローし続ける体制を作らなければならず、人事・現場ともに多くの工数を奪われることもあります。

メリットも大きい分デメリットの対策をしっかりと整備していけるかがグローバル採用の成否を分けるため入念に準備を進めるようにしましょう。

事例から紐解くLinkedInを活用したグローバル採用の成功ポイント

ここではLeINでLinkedInを用いながら支援したグローバル採用の成功事例をもとに、グローバル採用で成果を出している企業に共通する成功の秘訣と必ず押さえておくべき実践的なポイントをみていきましょう。

▼ LeINでご支援したグローバル採用成功企業概要

【エンタープライズ企業例】

採用課題

  • グローバル展開において各国の従業員の急速な確保必要性が発生
  • 英語圏での採用に不慣れ、グローバル採用に対応できる選考フローの整備が必要

支援内容

  • LinkedInも踏まえたグローバル人材の採用戦略の設計と採用代行
  • AIも活用した書類選考や面接官の英語能力の拡張支援

成果

  • 目標に対して、応募数は110%、採用数は130%を達成
  • AIも活用した効率的でグローバル採用にも対応できる選考フローの整備と企業採用力の向上

【SMB企業例】

採用課題

  • ニッチな専門領域のエンジニアの採用がうまくいかない
  • 事業拡大に伴う経理などのバックオフィス部門人材の不足

支援内容

  • 母集団を国内だけでなく国外にも広げた、LinkedInでのピンポイントでのグローバル人材の採用
  • グローバル人材受入に向けた制度設計

成果

  • 毎月1名以上の採用決定を継続達成し、採用計画を前倒しで充足
  • グローバル人材の採用と受け入れができる体制基盤の確立

採用目的とペルソナ像を明確にし、ターゲット人材を精査

グローバル採用の第一歩は、「なぜ海外人材を採用するのか」という目的を明確にし、理想のペルソナ(スキル、経験、JLPTなどの日本語レベル)を固めることです。

その上で、LinkedInを活用する場合は検索フィルターやブーリアン検索を駆使しながら、試しに検索してみてください。要件に該当する人材があまりヒットしなければ、要件が厳しすぎる可能性が高くなるため、検索結果を踏まえて要件を修正していきましょう。

顔が見える個人アカウントを活用

LinkedInでは、企業のロゴマークが入った無機質なコーポレートアカウントだけでスカウトを送り続けても、返信につながらないことがあります。

メッセージを送る採用担当者や現場のマネージャーに、「個人の顔写真」や「経歴・専門性」をしっかりと公開したアカウント(個人アカウント)に登録するようにすることが重要です。

企業名を踏まえた上で、相手の顔が見えることで信頼度や安心感が増し、候補者の心理的ハードルを下げて返信率を向上させます。

LinkedInで直接候補者にアプローチし関係構築を優先

LinkedInは求人サイトではなく、ビジネスSNSのため、全てのユーザーが転職を考えているわけではありません。転職を考えていないユーザーに対して、いきなり「面接に来てください」と押し売りのようなアプローチをしても無視されてしまいます。

最初のメッセージでは相手の経歴へのリスペクトを伝えた上で、「まずは情報交換としてカジュアルにお話ししませんか」というアプローチに留めます。焦って選考に誘導せず、相手との良好な関係構築を最優先にすることが、将来的な採用(タレントプール構築)を左右します。

現場での異文化理解とコミュニケーション設計

言語の壁に加えて大きなハードルとなるのが、文化や価値観の違いから生じるコミュニケーションのすれ違いです。日本独特の「あうんの呼吸」や「空気を読む」といった文化は、海外の人材には伝わりづらいものがあります。

業務の目的、手順、役割、評価基準をすべて明確に言語化するといったように「ローコンテキストなコミュニケーション設計が不可欠です。指示の曖昧さを放置せず、お互いに認識のズレがないかを都度確認し合えるルールを社内に構築することがポイントになります。

グローバル対応の評価制度・キャリアパスを整備する

海外人材は「この会社で働くことで、自分はどのように成長でき、どう評価されるのか」というキャリアの透明性を非常に重視します。

評価基準や社内でのキャリアパスが曖昧なままだと、「正当に評価されていない」・「ここで働いてもキャリアアップにはならないのではないか」と感じて一気にモチベーションが低下し、離職につながります。定期的なフィードバック面談を行い、期待する役割や今後のキャリアパスを可視化して提示することが、長期的な定着・活躍には欠かせません。

グローバル採用に専門性がある外部パートナーを活用する

ここまで解説した事例や内容を見て、「やることが多すぎて、国内採用の通常業務と並行して自力だけで進めるのは絶対に無理だ……」と感じた担当者の方も多いのではないでしょうか。

初めてのグローバル採用であれば、いっそのこと早めに専門性を持つ外部パートナー(採用代行・RPOベンダー)を活用することも重要です。紹介した事例でも早期にプロのノウハウを借りることで、面倒な母集団形成やスカウト運用の負担を軽減し、自社は「候補者の見極め(面接)」や「社内の受け入れ体制整備」という、本来注力すべきコア業務に集中することができていました。

グローバル採用を「LeIN」と成功に導きませんか

グローバル採用は、国内の採用難を打破し、企業の海外展開などを加速させる強力な手法となる反面、スカウトの運用、法務・労務・ビザの手続き、そして入社後のオンボーディングなど、国内採用にはない多くの専門知識と実務の手間が伴うことも実感いただけたのではないでしょうか。

初めての挑戦で語学や実務に不安がある場合、すべてを自社だけで抱え込む必要はありません。世界13億人(国内500万人)が利用するプラットフォームの特性を理解し、LeINのような「LinkedIn×グローバル×エンジニア」に強みを持つ専門の外部パートナーをうまく活用することこそが、限られた時間の中でリスクを抑え、今期の採用目標を確実に達成するための最善の選択肢となります。

LeINが選ばれる理由と圧倒的な強み

  • 【LinkedIn×グローバル採用×エンジニア採用】の専門特化:
    LeINは、「LinkedIn Preferred Channel Partners」として豊富な知識と経験を持つ専門家集団です。特に難易度の高い「グローバルITエンジニア採用」において、求人掲載やスカウトをフル活用し、世界中のデータベースから自社に最適な転職潜在層を惹きつけるノウハウを保有しています。
  • 戦略立案から実際の採用プロセスまで一緒に伴走:
    単なる作業代行ではなく、お客様の人事課題に対して半歩先のソリューションを提案する伴走型支援を行います。ターゲットとなるペルソナ設計や高度な検索代行はもちろん、グローバル経験豊富なメンバーによる英語・中国語でのスカウト作成、さらには電話面談の対応まで一気通貫でサポートいたします。

これからグローバル採用や即戦力エンジニアの獲得に取り組む必要のある採用責任者・担当者様は、ぜひ一度、LeINへお気軽にご相談ください。

  • URLをコピーしました!
目次はこちら